粉体塗料とは、塗料中に有機溶剤や水などの溶媒を用いず、塗膜形成成分のみにて配合されている粉末状塗料であり、合成樹脂、顔料を中心として、必要に応じて硬化剤、添加剤などを配合し、均一に加熱混練された分散体を冷却後、所定の粒度に微粉砕、そして分級された粉末の塗料である。
その使用目的は、従来の液状塗料と同様に美装用(外観、色調など)として、また、保護用(防錆、強度、耐薬品など)として工業用塗料の用途に広範囲に利用することができる。
塗装方法は、従来の液状塗料とは大きく異なり、粉末塗料独特の方法として、塗料の供給、搬送及び塗装のために空気(加圧空気)を用い、静電粉体塗装法及び流動浸漬塗装法を中心とした塗装が行なわれる。